2016年2月10日、田中文照堂は京都府より四年に一度選出される「京の老舗」として表彰されました。
田中文照堂は、創業万延元年(1860年)、京都西陣に創業して約150年になります。
100年以上前から存在する事を証明するのは並大抵の事ではありません。
認定する側の京都府も昔の資料や写真を確認したり、
何度も店舗に足を運んだりと大変な作業となります。
昔の印鑑は今以上に大変重要な物であったため、制作した印影を役所や警察へ届け出る必要がありました。
その届け出の際の控えが日付付きで残っていましたので、それが証明の一つとなりました。
当時の印鑑はデザインの凝った物が多く、サイズも大きな物となりました。
はんこと言うより版画に近い感じで、もうそれは一つの立派な作品です。
古い資料を見ていると当時のはんこへの情熱が伝わってくるようです。
今後とも、京の老舗企業の一員として、その名に恥じぬよう、
150年以上続く伝統の技術を今後も堅実に引き継いでいきたいと思います。